卒業旅行2,3日目(フランス・パリ)

めるしーぼーくー


どうも、現在は4日目の早朝で、イタリア南部ナポリから少し離れたソレントの街に居ますが、パリの滞在記を更新します。


写真は2日目の朝、パリ市内の喫茶店でパニーニとピーチパイをしばきながらパリでの観光計画を練っているところです。パニーニは食べ応えがあって満足したものの、ピーチパイはその気狂いじみた甘ったるさに吐き気がするほどだった。


パリはとにかく物価が高い。現在いるソレントのようなイタリアの、しかも地方と比べるのも間違っている気がするけれど、比べざるを得ないくらい高かった。わかりやすくマクドナルドの値段を用いると、ハンバーガー120円、チーズバーガー190円、ドリンクS(少し量は多い)が170円と、総じて高い。缶ジュースを飲むのにも250円取られていては、おちおち喉の渇きも潤わせない。


それと、道行くパリジャンたちは大阪人以上にせっかちに思えた。地下鉄構内の歩く歩道を、自分たちが追いつけないほどの速さで駆け抜けて行くパリジャンたちは、優雅なイメージと違うものだった。地下鉄の張り巡らされ具合や、その乗客数も東京のそれに近いものを感じた。


と書くとパリに対する印象が悪いかのようだが、観光名所に対してはいい印象を抱いている。基本的に係員は親切で気持ちよく観光を始められるし、何より見所が多く見応えもある。



パリでは主に2箇所、ヴェルサイユ宮殿ルーブル美術館に時間を費やすことにした。いずれも敷地が広く見所も多いため、数時間やそこらでは観きれないと判断したため。事実、どちらも朝から観光を始めて夕方まで時間を要したので正解だったと思う。



ヴェルサイユ宮殿の見所は、宮殿内の造りと装飾、広大な庭園の敷地、マリーアントワネットが暮らした小トリアノンですね。小トリアノンの鑑賞の際には池田理代子ベルサイユのばら』の記憶が蘇ってきた。ちなみにフランスに関するの知識は『鬼武者3』と『ベルばら』によるものしか持ち合わせていない。


宮殿の外観や庭園は大き過ぎて写真には入りきらない。こればかりは実際に観るしかないんだけれど、いかんせん敷地が広い。音声ガイドを全部聴きながらだと、宮殿内を観て回るだけでも丸一日を要するだろう。庭園を観るなら5ユーロ程度で園内を周遊する乗り物に乗れるので、足腰に自信が無い人にはおすすめ。自分たちは頑張って歩き回った。


宮殿内では、天井に描かれたギリシア神話や史実上の英雄たちの絵画が特に印象に残っている。これ全て王家の権威が神から託されたものだと主張するためのプロパガンダなんだなと。よくよく考えたら芸術も神話も歴史も、いつの時代でも政治利用されている、というより政治はあらゆるものを利用するんだなあという印象を抱いた。


この他にはノートルダム大聖堂エッフェル塔凱旋門の辺りにも行きました。既にヴェルサイユ宮殿の散策で脚が棒になっていたため、この辺りは軽く観て流しただけです。




2日目はルーブル美術館です。ここはヴェルサイユ宮殿以上に時間を掛けてゆっくり観る必要がありそう。建物の広さはヴェルサイユ宮殿よりも大きく、更に一部屋ごとの展示物の数もヴェルサイユの比ではない。テーマを絞って重点的に鑑賞し、それ以外はざっと流し観る程度にしないと、とても一日では観て回れない。


自分の場合、古代オリエント・エジプトに絞って音声ガイドを聴きながら鑑賞していたら半日が過ぎていた。古代ギリシア・ローマはほどほどに観て、膨大な数の絵画や彫刻、工芸品のほとんどは流し観ただけ。それで一日が終わった。


音声ガイドが充実しすぎているのが悪い。「よくわからない。なんだろうこれ」って作品のガイドを聴いていたら時間の経過なんてあっという間。よくわからないものだらけの紀元前の中近東なんて気になって気になって仕方がない。古代だと像の各部位が何らかの象徴になっていてかつ無駄な部分がなく、ストレートに製作者の意図が伝わってくるから、あまり頭を使わなくていい(笑)


有名どころでは、ハンムラビ法典、アメンヘテプ4世(アクナテン)の像、ミロのヴィーナス、サモトラケのニケモナリザ、ナポレオンの頂冠式(ヴェルサイユ宮殿のものとは別)辺りは誰でも一度は観たことがあるはず。絵画には疎すぎて有名どころと言われるものすらわからないものが多かったが。絵画が好きな人なら少なくとも3日は楽しめるんじゃなかろうか。


それでも絵画だと、個人的にはカラヴァッジョの『聖母の死』が面白かった。一般的に聖母マリアを描く際の特徴が一切描かれておらず、彼女をただの一般人としてその死を描いている。しかもそのモチーフになったのが、当時のティヴェレ川で水死した娼婦だと言うから、それはそれは反感を招いたのだろうなと。時代背景がわかると面白いことがわかった。



以上でパリ滞在記は終わりです。この日は翌早朝に飛行機の搭乗が控えていたので、早々と床に就きました。もっと芸術に興味が湧けば再びパリに、パリ以外の見所を知ればいずれパリ以外にも行ってみたいです。ひとまず今回はここで終わり。次回からはイタリア滞在記となります。ではでは。